■GOOD AQUA■

Lagarosiphon madagascariensis

ラガロシフォン マダガスカリエンシス

 

<特徴>

 名前が長いので、私も含めて一部の人は、略して「ラガマダ」と呼んでいます。
 名前にあるようにマダガスカル原産の水草とされています。
 明るい色合いと生長の速さが特徴の水草で、特に生長の速さは有茎草の中でトップクラスでしょう。

 

<用途>

 鮮やかな緑色の葉が印象的な水草ですから、明るい水景作りに向いています。
 配置については、生長スピードが速いことから、やはり後景が良いと思います。数本をまとめて植えるようにします。
 ラガマダは、生長するにしたがって複数の脇芽を出しながら、元からある頂葉とともに水面を目指すように伸び上がるので、根元に比べると先端付近は極端にボリューム感が出てきます。したがって、レイアウトを考えるときはこの点を考慮し、周囲にはある程度の空間を作っておくのが良いです。あまりこの水草にくっつけて他の水草を植えると、この水草が生長したときに、他の草に光があたらなくなってしまいます。

 また、生長の速いことから、水槽の立ち上げを早めるのにも役立ちます。特に根の張りが良いので、底床内を活性化させるのに有効です。但し、気難しいところがあるので、水質変化に強いハイグロフィラなどよりは使いにくいかもしれません。

 

<育成>

 生長の速い水草ですが、意外に繊細なところがあり、外部からの刺激を受けると透明になって溶けるように枯れてしまうことがあります。たとえば、水槽をリセットしたり、あるいは底床の中を大掃除したりといった、水質が大きく変化するような手入れです。そのような手入れをすると、植え直したラガマダがまったく生長しなかったり、透明になって溶けてしまうようなことがよく起きます。
 そのような場合、更に植え替えたりして草体にストレスを加えるのは厳禁です。できるだけそっとしておきましょう。そうすると、生き残った部分から、また新しい芽が出ますがそこでも触ってはダメです。触るのを我慢していると、そこから根が驚くほどのスピードで伸びて底床に潜り込んでいくはずです。そして、その根が芽に栄養を送り始めると、一気に草体が回復・生長し始めるのです。
 更に、この水草は水槽に添加剤を多目に入れ過ぎただけでも調子を崩すことがあるので要注意です。
 また、塩素にも弱いです。買ってきた水草を水槽に導入する前に、ヒルやコケを落とすために水道水で軽く濯ぐことがあるかもしれませんが、この水草についてはそのような行為は危険です。水道水の塩素でダメージを受けてしまいます。そのダメージはその時点ではわかりません。水槽へ導入したあとに溶けるように枯れてしまうようなかたちで現れます。ときどき「原因不明で枯れた」なんて話しを聞きますが、このようなことが原因になっていることもあると思われます。

 育成にはCO2の強制添加が有効ですが、光量が確保できていれば必須ではありません。
 光量は中程度以上を要求します。光が十分にあたらなくなると、その部分の葉はすぐに落ちてしまいます。生長して根元の方に光があたらなくなると下葉だけでなく茎までなくなってしまい、頂葉が根だけで底床とつながっているような状態になることが多いです。

 この水草は芽だけでなく根の生長も旺盛で、茎が少しでも斜めを向くと、その茎の各節から根が出てきて、すにすべて底床の中へ潜り込んでいきます。
 したがって、この水草の生長が良いと、底床内の肥料がどんどん消費されてしまいます。よって、肥料をマメに底床内に補給してやらないといけません。ラガマダの頂葉の緑色が薄くなったら、肥料補給の合図です。

02.08.10



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