■GOOD AQUA■

Glossostigma elatinoides

グロッソスティグマ

 

<特徴>

 一般に流通している水草には、オセアニア産のものがたいへん少ないですが、グロッソスティグマはその数少ないオセアニア産水草の1つです。
 グロッソスティグマが日本に紹介されたのは比較的最近で、「ネイチャーアクアリウム」スタイルの水槽で頻繁に用いられたため、広く普及するようになりました。

 有茎草でありながら、茎を底床に這わせるようにして生長するくところが特徴的な水草です。ただし、あくまでも有茎草ですから、茎が直立して育つことも多く、底床に綺麗に敷きつめるのはなかなか難しいです。

※glosso(glossoides):舌の形をした  stigma:柱頭(雌しべの先っちょの丸い部分)

 

<用途>

 前景に植栽する水草の「定番」と言ってよいでしょう。前景に厚みをもたせず、かつ前景を緑にできる水草は、今のところグロッソスティグマ以外には流通していないと思います。
 この水草が紹介されるまでは、前景を緑一色したいとき、チェーンアマゾンソード、ピグミー サジタリア、ヘテランテラぐらいしか選択肢がありませんでした。しかもこれらを用いると、どうしても前景に厚みがでてしまい、水景全体が窮屈に見えてしまう欠点がありました。
 その点、このグロッソスティグマだと、葉が赤味を帯びることもほとんどなく、前景に厚みがでて中景以降を圧迫することもありません。
 したがって、レイアウト上の制約を減らしてくれるたいへんありがたい水草と言えます。

<使い方の例>

 

<育成>

 弱酸性・CO2強制添加・高光量という条件でよく育ちます。
 ただし、これを強調して覚えてしまうと、うまく育たなかったときに、その手当の方法について誤った判断をしてしまいがちです。実際、水草の育成に関する質問の中で、グロッソスティグマに関するものが最も多いのは、この育成条件を絶対のものとして捉えてしまっているからだと思われます。
 グロッソスティグマも、他の草と同様、「最も好む水質」があるので、むやみにCO2の添加量や光量を増やすと、「増やし過ぎ」になってしまいます。あちこちの掲示板でグロッソスティグマの育成に関して質問をすると、CO2添加量と光量を増やすようアドバイスされることが多いと思いますが、それでもうまくいかなかった、という方は、この「増やし過ぎ」を点検してみると良いでしょう。
 この点については、次稿でもう少し詳しく見てみたいと思います。

02.01.12



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