外部式密閉フィルター 00.12.06


 

 <どれを選ぶか>

 最近は、外部式密閉フィルターにも国産のものが出てきて、選択肢が増えました。
 そこで、問題になるのが、「どれを選ぶか」です。

 私のうちの場合、今1番長く動いているのが、「前の前のフルーバル303(本体が茶色のもの)」で、00.11現在でもう10年以上動いています。
 だんだん流量が落ちてきた上、1年ほど前から若干モーター部の音が大きくなりましたが、まだまだ大丈夫みたいです。
 初めて買った「エーハイム」は10年動いてくれたのですが、現時点で「フルーバル」が「エーハイム」を抜いたことになります。
 とは言っても、どちらも、毎日少しも休まず動きつづけるモーターであることを考えたら、すごい耐久性で、甲乙つけがたいところではあります。

 

 日本製のものについては、発売されてからまだ数年しか経っていないのでこれらとは比較するのは難しいです。

 ただ、日本製の密閉式フィルターには、それぞれ耐久性以外の特徴的な点があります。たとえば、ジャレコのものはヒーターが収納できる機種があります。
(01.12 追記: 「ジャレコ」はアクアの世界から撤退したので、ジャレコの製品はほとんど入手できなくなりました。)

 ニッソーの「プライムパワー」は、最近の売れ筋なのか、店頭に並んでいるのをよく見かけます。モデルチェンジしてからいまいち人気の無いフルーバルに代わって、「エーハイムとプライムパワー」の2つをメインにしている店も目にします。プライムパワーの強みは低い価格設定でしょうか。使っている人も、最近増えているように思います。

 ADAから、やっと発売されたフィルター、「スーパージェット」ですが、高すぎて私には手が出ません。現時点では、発売からまだ日が浅いので耐久性をどうこうは言えませんが、商品説明を見る限り、水の流速よりも詰まってきたときのパワーで能力を発揮するモーターの採用など、「そうそう、そういうのが欲しかったんだー」と思わせる設計です。ぜひ一度は使ってみたいです。


 フルーバルは、フルモデルチェンジして濾材用スペースが広がったみたいですが、決定的な弱点が排水口です。前のモデルまではシャワーパイプだったのに、今度のモデルチェンジで、吐出口の広がったパイプに変わってしまいました。水草レイアウト水槽に使うと、水草が水流でなびいてしまうので、水草水槽に使いにくくなってしまったのは、水草水槽にとって致命的だと思います。元に戻して欲しいです。

 エーハイムは、弱点であった高い価格と、濾材バスケットがない、という2点を補う戦略なのでしょうか、使い勝手の良い安いモデル「ecco」を投入したり、「2213」に濾材バスケットをつけたり濾材をスポンジパッドに変更して安価にしたり、色々工夫されています。
 これまでは、エーハイムが「フィルターのポルシェ」というような高級品のイメージだったのですが、その地位はADAのフィルターにとって代わられたような印象です。
(エーハイム ecco には、シャワーパイプがついていません)


 次に、濾過器の「サイズ」についてですが、水草を茂らせている水槽では、濾過能力をあまり気にする必要は無いと、私は思います。しっかり底床の表面にバクテリアが繁殖していれば、濾過器は要らないくらいだと思います(実際、無くても維持できます)。
 大型魚を飼うときとは違って、1サイズ大きなフィルターを買う必要もないはずです。水草のたくさん入った水槽では、ゆるい水流と底床と草による浄化作用を若干補ってやるぐらいの能力があれば濾過の容量としては十分です。また、大きなフィルターの水流でレイアウトが乱されずにすみます。
 うちには、前まで120センチ水槽など、大きい水槽を中心にしていたので、フルーバル303(←120用にしてはサイズ小さい)があります。古くなって流量が半分くらいになって、能力的に203以下になったので、60センチ規格水槽よりも少し大きい変形水槽につけて使っているのですが、それでも明らかに「大き過ぎ」です。1サイズ上のフィルターだからといって、うちではコケの発生や水草の生長などに何らメリットは見られません。バクテリアの回復やレイアウトの乱れなど、かえってデメリットが目立ちます。このようなことは今までにもうちで何回もみられた結果です。

 重要なのは、濾過の容器を大きくすることではなく、容器の中にいかにバランスよく濾過細菌を増やすか、ということだと思います。レイアウトが乱れ易い流量の大きなフィルターを、割増料金を払ってまで買う必要は無いと感じます。それよりも、耐久性と静粛性を重視して小さいシンプルなもので安く上げた方が、長期的にもお得です。

以上のような点から、


結論;

・静かさと耐久性で「エーハイム」が一押し。

・水草レイアウト水槽に使うなら、メーカーが示している標準通りかまたは1サイズ小さいもので十分能力は足りる。静かだし、レイアウトは乱れないし、その上、安い!

・また、経験上、複雑な機能がついているより、シンプルな構造のものが、故障も少なく、結局「お得」になる。

 



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