■GOOD AQUA■
ブラインの手軽な漉(こ)し方
1.ブラインシュリンプを簡単に少量だけ漉す水草水槽を維持していると、たまに少量だけ必要になるブラインシュリンプ。前回は、そんなときに便利なお手軽法をご紹介しましたが、今回はその続編です。
ご紹介した「皿式(さらしき)」では、塩水をごく浅くしか入れません。
その理由は3つあります。
(1)浅いと大気圧で酸素が隅々まで押し込まれるのでエアレーションが要らない
(2)1回に使う塩水の量が少ないので、まとめて塩水を作っておけば、滅多に作り直さなくて済む
(3)明るい方に集まったブラインをピペットで吸う時に塩水をあまり吸い込まずに済む今回はこのうちの(3)について、「もっと徹底的に塩水を排除したい!」という場合に、「簡単にできる」方法の紹介です。
2.簡単な漉過方法=「プラントポット式」
用意するものは、
1.ショップで捨ててあったプラントポット
2.ハサミで丸く切ったカッターシャツかハンカチ
(まとめて何枚か作っておくとラク)
3.輪ゴム
4.あと、水を受ける皿 です。
プラントポットは、水草を扱っているショップでならたいてい1つぐらいタダでくれます。クリプトを溶かすのが得意なショップだと不要になったのがゴロゴロ転がっています。くれなかったら、「ケチ〜!!」と叫んで逃げましょう(笑)カッターシャツを1枚、このようにプラントポットに被せて、輪ゴムで留めます。
老いたアカヒレに世代交代させるために、卵を採りました。今回は、この孵化して日が浅いアカヒレにブラインをやりたいと思います。
といっても、10匹程度しか採っていないので、ブラインはちょっとだけあれば足ります。
こんなときに、今回のような方法が便利です。
(但し、いつもはめんどうくさいので、塩分は漉さずにやってます)
まず、ワイシャツを張ったプラントポットを皿に載せます。 そして、中央部をピペットで押して少し凹みをつけます。 グイグイ
次に、ブラインを与える水槽の水を、ピペットに少し取ります。 チュ〜 この水を、ワイシャツの布にまんべん無く、ぐるぐるっと、かけておきます。 こうしておくと、布が塩水を含みにくくなります。
そして、前日に「皿式」でセットしておいたプラケースに湧いたブラインを、ピペットに吸い取ります。 プラケースを暗いところに置き、プラケースの一方方向から光があたるようにすると、孵化したブラインがみな明るい方へ集まってきますので、そこをまとめて吸い取ります。
うりゃ〜!吸い取ったブラインを中央の凹みに流します。
ドロドロ、でろんでろん(コツ:ブラインを流すときに布が乾いていると、水がはじかれて周りからこぼれたり、布が塩水をたっぷりと吸収してしまったりします。したがって、上で述べた通り、必ず先に飼育水で布を濡らしておきましょう。)
ここでまた飼育水を吸い取ります。 チュ〜
そしてその水を、渦を描くように周りから中心へ向かってかけていきます。これで、塩分をほとんど抜くことができます。
この水かけを2〜3回繰り返せば完璧です。ちょろりんちょろりん
ちなみに、上達してくると、真ん中に孵化したブラインを集め、混じっている少量の抜け殻は周りへ流し落とせるようになります。
ぴゅっぴゅっ今回は、2回、渦を描くように水をかけました。
真ん中に塩が抜けたブラインが集まっています。モゾモゾモゾモゾこれで完成です。
プラントポットを持って、水槽の表面に「ほんの少しだけ」浸けます。
ピチョッこれで、水槽に塩が入ることはほとんど無くなります。
プラケースの中でぴょこぴょこ動きながら広がって行くブラインシュリンプです。 ついでに、後片付けと、次の日のためのセットもしてしまいましょう!
使ったプラントポットと皿は反対側から流水をかけて軽くゆすいでおきましょう。 布は、1月ほど使い続けると、ブラインの色素で薄くオレンジ色が着いてきます。気になりはじめたら、まとめて作っておいた別の布と取り換えましょう。(といっても、私は1年に1度くらいしか取り替えないのですが・・)
ブラインを湧かすのに使ったプラケースもスポンジで軽くこすって洗います。 ペットボトルにまとめて作ってある塩水を入れます。 ブラインの卵を入れます。 これで片付けと、翌日のためのセッティングも完了です。 水槽の前だと温かいので、プラケースも保温の必要がありません。ここに放っておくだけで、明日になればまた湧いています。
今回の所要時間は1分37秒でした。
カッターシャツをくりぬいてプラントポットに張る時間は別にして、最初に布にくぼみをつけたところから→翌日のためのセッティングまで、全部でこのぐらいの時間なら、面倒なこともないと思います。ちなみに、右手にカメラを持ちなが左手1本で作業してこの時間ですから、ちゃんと両手でやれば1分程度でできると思われます。
3.塩抜きが必要な場面
ブラインシュリンプを与える時に、このような塩抜きが必要な場面というのは、実は、あまり(というか、ほとんど)ありません。あえて挙げると、次のような場面です。
・ 長期間換水できない(していない)、小水量の、水草水槽で、浸透圧にごく敏感なクリプトコリネが入っている場合
・ 水質変化に弱い魚が入っていて、換水が滅多にできず、長期間では塩が蓄積してしまう水槽
・ 小水量のプラケースなどで、少量の塩の混入でも全体に重大な影響を与えかねない場合(今回のアカヒレの稚魚や、グッピーなんかはまったく平気です)
・ 既にナトリウムが水槽内に大量に蓄積していて、生体の浸透圧の調整が限界に来ている場合
と、だいぶん特殊な状態です。
頻繁に換水している水槽(e.g.週に1回1/3)では、ブラインを与えるときに混入するぐらいの塩ならば、めったに影響はでません。まして「皿式」なら、まず気にする必要はありません。
したがって、「なんか塩抜きしないと気になるなぁ〜」っていうときに漉せば足りるぐらいで、今回の記事で「絶対に塩抜きしないとあかん!」って言っているわけではありませんので、誤解のないようにお願い致します。