■GOOD AQUA■

ブラインの手軽なわかせ方
  


01.05.03

 
1.ブラインシュリンプを「簡単に」「少量だけ」わかす

 ここでは、ブラインを「少量だけ」「簡単に」わかす方法と、「ちょ〜簡単に」わかす方法をご紹介したいと思います。

 うまく維持されている水草水槽では、種類・量ともに豊富なプランクトンが自然に発生します。そこで産卵され孵化した稚魚が、そのプランクトンを餌にして自然に育っていることも珍しいことではありません。したがって、水草水槽に限ると、ブラインシュリンプを孵化させる必要が発生することはあまりないと言えます。
 しかし、水草水槽に任せたままだと卵にどうしてもカビがついてしまう場合、あるいは、稚魚を歩留まり良く大きくしたい場合もあります。そのようなときは、水草水槽にブラインシュリンプを少量投入したり、卵・稚魚を別水槽に移してブラインシュリンプを頻繁に与えて大きくすることもあると思います。

 そこで以下は、そのような場合に役に立つコツです。つまり、少量のブラインシュリンプを手軽に孵す方法です。

 ブラインを孵化させる時にやっかいな点はいくつかあります。ブラインの孵化専用の器具も販売されているので、これらを用いればいくつかの問題点は解決されますが、なかなかパーフェクトなものはありません(その割りには高い!)。そこで、自分でペットボトルなどを使って孵化させておられる方も多いと思います。

発生する問題

(1)エアポンプの騒音

(2)塩水を作る面倒さ

(3)保温方法

(4)漉す手間

(5)塩水の飛び散り

(6)容器の洗浄の手間

 これらを考えれば、「あ〜、ブライン湧かすの、めんどうくさいなぁ〜」となっても仕方がない気がします。

 そこで、次のような方法はどうでしょうか?

 

2.カンタンな孵化方法=「壷式(つぼしき)」

用意するブラインシュリンプの卵はどんなものでも構いません。
用意するものは、
・ペットボトル(500〜1000ml。画像は900mlのもの。)
・エアストーン(ある程度重いもの。画像は貝沼産業のもの。)
・化繊ウール
です。

これに、あと
・エアーポンプ と
・エアーチューブ が要ります。

これらを、このように使います。
エアストーンは必ず一番底に届くようにします。これがオモリになってボトルが横倒しになるのを防いでくれます。

ここに、ブラインの卵を適量と、塩水を8〜9分目まで入れます。

口のところは、このようにウールできつくふさぎます。これによってエアーの吐出音がずいぶん小さくなります。また、塩飛びがほとんど無くなります。
このボトルを水槽の中に浮かせます(画像は500mlのボトル)。
このとき、ボトルの口につめたウールがしっかりとしていること、エアストーンが底にあることを確かめます。そうでないと、ボトルがひっくり返って中身が水槽内に流れ出てしまいます!
エアーチューブは短か目にして水槽の上で固定しておくと、更にボトルが安定します。
この方法は、ブラインを一度に大量に孵化させることも可能なので、ブリーディングのときにも使えます。

画像は、たくさんいるディスカス(この水槽以外にもたくさんいる)に新鮮なブラインを大量に与えるために、ペットボトルを2本使い、半日ずらして孵化させているところです。

塩水を毎回作るのが面倒な方(含む:私)は、大き目のペットボトルにまとめて塩水を作っておき、これを毎回要る分だけ使うようにすると手間が省けます。500mlボトルで孵化させる場合、2リットルボトルに塩水を作っておくと、手間は1/4になりますね。

 

 

3.ちょ〜カンタンな孵化方法=「皿式(さらしき)」

 上の「壷式」は、孵化容器を作らなくてすむ分間単ではあります、初めに挙げた問題点のうち、エアーポンプの騒音、ブラインを漉す手間、容器の洗浄の面倒さが解決されていません。

 そこで、これらを一挙に解決するのがこの「皿式」です。

 「ブラインをわかすにはエアレーションが不可欠」というのが常識だと思います。

 しかし、この方法は、その常識をひっくり返す方法です。

冬場は、まずプラケース(他の物でもOK)をほどよく暖かくなる場所に置きます。蛍光灯の上に置く時は端っこの方にします。但し、夏場は暑くなりすぎるので蛍光灯の上はダメです。

夏場は、保温しなくても、そのへんに置いておくだけで大丈夫です。

冬場は、上部濾過器の上も良いです。真冬でも12度ぐらいにはなります。孵化するまでの時間は長くなりますが、なんとかちゃんと孵化してくれます。
他に、冷蔵庫の上や、エーハイムの上も温かいです。
画像のプラケースはSサイズ(3.5リットル)のものです。

塩水はこのぐらいの量を入れます。あまり深くすると、酸欠で孵化率が下がることがありますし、ピペットで吸う時に塩水をたくさん吸ってしまいます。それに、たくさん使うと、塩水を作る回数が増えます。但し、深くしてはダメ、というわけではありません。

塩水は上で紹介したとおり、別のペットボトルにまとめて作っておきます。このとき、少し薄め(2〜3割)にしておきます。水深が浅いので、孵化させているうちに蒸発で早く濃くなってしまうからです。

水の次にブラインシュリンプの卵を入れます。
画像は生後2週間のグッピーの稚魚60匹分にやる量です。
このSサイズのプラケースなら、この4倍の量ぐらいまでは一度に投入しても大丈夫です。ただし、たくさん孵したときは1日で使い切ります。水量が少ないため、2日目になると水質が急激に悪化します。

手順は、必ず、設置→水→ブライン の順です。そうしないと、卵がプラケースの側面にたくさん貼りついてしまいます!

あとは、このまま1日待つだけです。エアレーションなどは一切要りません。

このように、24時間後にはほとんどが孵化します。
周りを暗くして1ヶ所に集まるようにして、そこをピペットで吸い取って稚魚などに与えます。
この方法では、水深が浅いため、ブラインが1ヶ所に非常に密度高く集まります。したがって、そこを吸い取ればあまりピペットに塩水が入りません。布で漉したりせずそのまま水草水槽に入れてもほとんど問題ない塩水の量となります。この点も、この方法の大きなメリットです。
今回は、このプラケース(Lサイズの13.6リットル)に収容されているグッピーの稚魚に与える1日分を湧かしました。グッピーの2腹分、約60匹の稚魚が入っています。
このあたりを目安に孵化させるブラインの量を決めて下さい。

 

上の3倍量をわかすと、こんな感じになります。

 

 この方法、良さそうでしょう。 上で挙げた問題点もそのほとんどが解決してしまいます。

(1)エアポンプの騒音 → エアポンプ自体を使わない。

(2)塩水を作る面倒さ
 → 一度にペットボトルに作っておけば、少量ずつしか使わないから、たま〜に作るだけで済む。

(3)保温方法 → その辺に置いておくだけ。

(4)漉す手間 → ほぼ不要。

(5)塩水の飛び散り → 無し。

(6)容器の洗浄の手間 → プラケースだから簡単。

 

 と、いうわけで、この「皿式」、ぜひおためしあれ。

 



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