Otocinclus vittatus
Otocinclus vestitus

 

オトシンクルス(オトキンクルス) ヴィッタートゥス
オトシンクルス(オトキンクルス) ヴェスティートゥス

 ちょっと前までは、まとめて「オトシンクルス アフィニス」と呼ばれていましたが、本物の(?)アフィニスは他にいるとかで、呼び方が変わり、しかも、「ヴィッタートゥス」と「ヴェスティートゥス」の2種に分けられたようです。

 しかし、両者の見分け方って、難しいですよね。そこで、みなさんから情報をいただいたり、ネット上で色々調べてみました。そしてその結論です。「わかりまへん!」
 どうしようもないので、まとめて載せることにしました。
 画像に番号を振っておきましたので、見分ける方法がわかる方、すみませんが教えて下さいm(_ _)m
 「〜番と〜番は、ヴィっぽいなぁ。ヴェは〜番〜番かなぁ。」っていう適当な推測でも結構ですので掲示板へお願いします。
 ちなみに、上の画像は<1>番です。

 

<2>
 上の<1>の個体とよく似ていますが、背中の模様がもっとはっきりしていて、尾の模様も少し違っています。
<3>
 背中は一面の灰褐色で、模様がほとんどありません。尾のヒレの部分の黒い模様が薄いです。<1>と<2>に比べると、若干スマートな気がします。全体の色は、黒と灰色のグラデーションです。
<4>
 上の<3>と同時に購入した個体です。<3>と同じく、背中は灰褐色で、よく似た色をしています。しかし、体型は、こちらの方がずんぐりしています。もしかすると、雌雄の差なのかもしれません。
<5>
 全体が灰褐色で、背の部分の色が薄く、細かい模様が入っています。尾には上の個体のような大きな黒斑はありません。全体的にスマートな体型をしていて、なんとなくネグロに似ています。
<6>
 上の<5>と同時に購入した個体です。<5>とよく似ています。
 <5>と<6>は、体長に対する、総排出口から尾の先までの長さの割合が、少し大きいような気がします。

 いや〜、なんか、買うたびに色がちょっとずつ違うし、雄と雌の体型の差もあるし、体調のせいか日によって色が違ってたりもするし・・・・いったいどうやって見分ければよいのでしょう??

 名前も「ヴィッタートゥス」と「ヴェスティートゥス」って・・・・・なんでそんなよ〜似た名前をつけたんでしょう? もしかして「嫌がらせ」?  ヾ(-_-;)ちゃうちゃう

 

 「vittatus」 は、「縦縞のある」って意味ですから、まあ、オトシンの体側の模様見て納得できますよね。
 しかし、「vestitus」は、「軟毛で覆われた」みたいな意味です。
 「軟毛に覆われたオトシン」って何なんでしょう?

 「毛の生えたオトシン」!?

 「覆われているオトシン」!? 

 なんかの間違いではないんでしょうか?

 

 … 「間違い」ではないようです。
  オトシンはナンモウ(←カタカナで書くと、なんかエッチ)に覆われています。“オトシンの毛”のページをご覧下さい。

 

 「毛の生えた」で変なものを想像したそこのあなた、それは違います。まったく別物です。d( ̄^ ̄)

 

 ところで、この魚は水槽内のコケ取り・コケ予防に役立つ魚として有名ですね。日本では、ヤマトヌマエビがコケ取り部隊の主役、このオトシンが準主役、といったイメージが一般的でしょうか。
 しかし、アメリカやヨーロッパはちょっと違うようです。洋書や海外のサイトを眺めていると、フライングフォックスの仲間が主役、このオトシンが準主役という感じです。これらに、脇役としてブラックモーリーなんかが加わる構成ですね。ヤマトヌマエビは日本と台湾ぐらいにしかいないそうなんで、入っていないのは当然だと思いますが、他のエビは活用されないんでしょうか。ちょっと不思議です。ちなみに、最近は赤ビーが紹介されているのをちらほら目にするようになりました。

 さて、このように、オトシンは日本でも海外でもコケ取りの主力部隊を構成する重要なタンクメイトですが、投入する数で悩むことが多いです。
 コケが繁茂しているときには、60センチ水槽なら、8〜10匹ぐらい入れないと、「おお、減った〜!」と実感できるほどの効果は現れません(実際はちょっとずつ減っているのですが)。そういうこともあって、「コケ取り用に入れるなら8匹以上」と言われることも多いです。しかし、実際のところ、8匹も入れると、コケを食い尽くした時点でバタバタと餓死してしまいます。
 高光量で、ガラス面にわりとコケがつく60センチ水槽なら、コンスタントにキープできるのは2匹ぐらい、というのが実感です。これぐらいなら、「予防」としては十分な効力を発揮してくれます。但し、すでにコケが生えてしまっている水槽だと、コケが減るまでに時間がかかるので、少々じれったく感じるかもしれません。
 また、流木をレイアウトに使うと、3匹、4匹と、キープできる数は増えます。
 低光量であまりコケがつかない水槽だと、1匹をキープするのも難しいことがあります。
 大きな水槽の場合、投入する匹数は、水量に比例させて考えるのではなく、底面積に比例させます。このツボはしっかり押えておきましょう。

 繁殖のさせ方は、知りません。何回か挑戦したことがありますが、未だに成功していないです。
 水槽の中で勝手に繁殖することは、たまにあります。弱酸性の水で、GHも低く、少しブラックウォーターがかった水で飼っている時に、たまに稚魚がひょこっと現れることがあります。チョコグラの繁殖を狙っている水槽など水換え・水質変化を少なくキープしている水槽に入れておけば確率が高いと思います。
 但し、餌としてしっかりタンパク質を摂っている奴じゃないと難しいようです。オトシンは、個体によって底床面に落ちた餌を上手に拾う奴と、まったく拾いに行かない奴がいると思います。繁殖を期待できるのは、上手に拾える奴らです。顆粒状の餌を水槽の中に落としてやり、拾いに来た奴だけ集めて繁殖を狙えばうまくいきそうな気がします。

01.09.05


<追記> 01.09.21

 めるろ〜さんから情報をいただきました。

 上記のうち、

「vittatus」は、<1><2><3><4> =すべて尾ビレのスポットが大きく、1つしかない

「vestitus」は、<5><6> =尾ビレのスポットが小さく、いくつもある

だそうです。

 尾ビレのスポットで見分ければ良かったんですね。めるろ〜さん、どうもありがとうございました。


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