Nannobrycon eques

ペンシル フィッシュ
(ナノブリコン エクエス)

 ペンシルの仲間の中では比較的大きな種類で、常に身体を斜めに維持しているのが特徴です。動きが緩慢で、すばしっこい魚と一緒に飼っていると、餌をみな他の魚にとられてしまうのでだんだん痩せてくることがあります。水面に浮いている餌にはよく反応しますが、沈んでいく餌にはあまり反応しません。したがって餌やりのときにはエクエスにも餌がちゃんと廻っているか確認しないといけません。

 コケ取りの能力については、ほぼ、まったく、ぜんぜん、完璧に期待を裏切ってくれるでしょう。たまにコケをツンツンとつついている姿を見ることがありますが、それでコケが減ったためしがありません。餌やりを最低限に抑えて極端な空腹に追い込めばもう少しコケをつつきますが、そうすると今度は餓死してしまいかねません。
 さらに、餌取りが下手なこの魚にしっかり餌が回るように気を遣っていると、ついつい餌が多めになってしまい、反対に水槽のコケが増えてしまう、という、わけの分からない結果になってしまうこともあるメンテナンスフィッシュです。


頭を斜め上に向けた姿はとても愛嬌があって可愛いです。
←これはメス。
コケはほとんど取ってくれませんが、腹が減ったときに水面の油膜を取っている姿はよく目にします。→
←オスはメスに比べるとお腹が凹んでいて、痩せた体型の個体は内臓疾患にかかっているのか元気なのか、パッと見ただけでは判断ができないのがこの魚の困ったところです。

水草の陰に隠れているペア。→

メス(左)とオス(右)は、このように並んでいると体型の違いで簡単に見分けられますね。

 

図鑑には真横からの画像しか載っていないので、こういう角度からも撮ってみました。
右後方からの姿も。→
尾ビレの上半分に色が無いため、パッと見るとヒレが欠けているかのように見えます。
「男の背中」。
腹。

 

 地味〜な色と、地味〜な柄の魚ですが、何匹かを群れで泳がせるとみなが頭を同じ方向に向け斜めに揃う面白い姿を観察できることもあります。昔から売られているポピュラーな魚ながら、意外にマニア好みの魚かもしれませんね。

04.10.02


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