Endler's Livebearer
コケをついばむ遠藤君のメス

2.水草水槽でのメンテナンスフィッシュとしての働き

 水草水槽のメンテナンスフィッシュとしては、茶ゴケに「オトシン」、水面膜に「モーリー」、藍藻に「オタマ」、糸ゴケには「ペンシル」や「エビ」、などが定番として広く認知されていると思います。その点、遠藤君(=エンドラーズ)は定番選手ほどの力を持ち合わせていません。コケ取り能力はヤマトより劣りますし、水面の膜の掃除もモーリーのでっかい口の威力には到底かないません。
 しかし、遠藤君にも優れている点はあります。それは“オールマイティーさ”です。コケもそこそこついばんでくれますし、水面の膜もちょっとずつ時間をかけて除去してくれます。腹が減れば藍藻もちょぼちょぼとつつき始めますし、水草の葉の上にのったモロモロもつついて落としてくれます。
 したがって、たとえば数リットルしか水量がない“小さな水槽”で色々なメンテナンスフィッシュを収容する余裕が無い場面や、立ち上げたばかりで“色々な問題が同時に起きそうな水槽”に予防的にメンテナンスフィッシュを入れておきたい場面などで、遠藤君は強い味方になってくれると思います。

←まずはコケ取り能力。
おいしい餌を十分に与えてしまえば無理ですが、腹が減っている状態を保っておけば、水草についたコケをついばみ始めます。

いったん大量に発生させてしまったコケを完全に消滅させるほどの力はありませんが、大量発生を予防するぐらいの能力は備えています。

←こちらは水面の膜を食べているオス。
特に餌の量を絞り込んでいない水槽でもよく見られる行動です。水面の油の膜ではなく、植物由来の滓や植物プランクトン、それを食う動物プランクトンなどを集めながら食べているようです。

身体を水面に対して並行に近い角度に保ち、口をパクパクさせながらけっこう速いスピードで泳ぎ回ります。
ちなみに酸欠のときは、少しボーっとしたような様子でもっと身体の角度を深くした状態になります。その場合はすぐにエアレーションなどの手当てが必要です。

おまけ。

水面の膜が主に植物プランクトンであるときに、よく水面付近に浮いている糞。

 

04.12.28


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